今年初めてのフォルタレーザでのレース。
今年のフォルタレーザのレース目標はドベ脱出!
その目標に向けて今回集まったメンバーは鈴木、
斉藤、古田、五明、有川、カトーの6名。
早速ボースン(水夫長)しんのすけを中心に
ポジションを決める。
スタート・ヘルムスマン
・・・・鈴木さん(結果、全員レース中ヘルムを取る)
スピン ヘッドセール担当・・・古田さんとしんのすけ。
メインおよび写真記録・・・・・斉藤誠さん。
ピットマン・・・・・・・・・・五明くん。
バウマン・・・・・・・・・・・カトー
オーナーの田中GGMは、病気でまだ寝込んでいるのかと思えば、なんと海外旅行中とか??!これならヨット復帰も早そうです。
9時スキッパーズミーティングの後、出艇。
今日はシーボニア以外の艇も多く参加していて44艇。うち簡易シーボニア・レーティングのNクラスは25艇がエントリー。今日は24番目にフィニッシュすることを目標とする。
コースは網代沖浮標近くから、佐島沖マークを回ってくる往復コース。
スタートラインに到着すると、44艇の同時スタートなのに、スタートラインが150mくらいしかない?!これはスタート厳しそう・・・。そこで作戦会議。スタート時、風は岸から吹いてくる東風。そこで本部船脇から2列目でいいから、上から出ようと一致。
2〜3mの風。スタートは想像どおり1列目は団子状態で隣の艇のガンネルを足でささえあってたりしている。その団子の中には入らず、20mくらい遅れてお上品な2列目でスタートラインへ。実にいいポジションで本部船ギリギリでラインに向かうと横から入ろうと伺う艇が??!すると好スタートに興奮気味のF氏がその艇のセール番号を読み上げ「○○入れないよー!!」と大きな声で牽制!
「お、ヨットレースらしい!しかもF氏が熱くなっている・・・?!!!」
まもなくスタートのホーンが鳴る。するとすぐにまたホーンが?!
リコール旗があがる!「やったーリコール艇がいるぞ!」
我々はまだスタートラインにも届いていないが歓声があがる。これでスタートだけはドベではない!
スタート2〜30秒後。本部船脇を抜けてスタートし、振り返ると10艇近くがまだ後ろにいる。「よし、このままーいけいけー!」と盛り上がるも、騒いでいるのはうちの艇だけで他は静かに紳士的にレースを楽しんでいる。
どうもシングルハンダーはいつも一人で乗っているので、近くに仲間がいるとそれだけでハシャいでしまうようだ。
スタート後2〜3分経過。さっきまで後ろにいた艇が、上から下から抜いていく。
「なんでそんなに上れるんですか?」と聞けば
「メインのトラベラーをもっと風上に引きなさい。」と親切にアドバイスしてくれる人もいる。
そんなこんなで苦手な上りをなんとか奮闘していると、先行艇の何艇かがスピンを上げ始めた。「よし、ジェネカーを上げよう」と準備をしていると風が南に振れ急いでスピンにチェンジ。スピンを上げている途中にまた風が振れ、ジャイブがはじまった。そのせいでスピンが8の字に?!
ジャイブを元に戻して微風であったからなんとか8の字を解消。強風だったら
と考えるとぞっとする。ジャイブしてランニングとなる。
するとなぜかうちの艇の周りだけブローが吹いているようで(実は南に変わって後ろから風が入って来たため、後続艇から風が入った)あっという間に先行する艇団に追いつく。横を見れば約30艇が見事に横一列
「すごい、すごい。これがレースだよね、艇団の中にいる。写真撮って!
後ろにまだ何艇かいるよ!ビリじゃない!!」と船上大騒ぎ!!
興奮しすぎたF氏はなぜか大声で、♪オーブレネリーあなたのお家はどこ?♪
と歌い出す?!興奮して歌うのはいいが、
なぜ♪ヤッホー、ホートランランラン なのか、わからない・・・。
とにかく他の船は紳士的に静かにレースを楽しんでいるので、酒も飲んでないのにこんなご陽気な艇はうちだけ。だってクルーザーではじめてみんなと一緒に走ったんだもん。レースしてるみたいだったんだもん。いつもひとりぼっちだったんだもん。
その後少し遅れをとり、佐島マークは下位集団で7?8パイ団子状態。
いつスピンをダウンするか、下ろせば離されるし、ギリギリだと回航直後にジブがセットできない。早めに下ろそうとするボースンとカトーにヘルムを握る鈴木さんは「いやまだまだ」やはりヘルムを握ると他に負けたくないようだ。マーク直前でスピンダウン。マーク回航後すぐにタックして岸に突っ込む。
すると・・・いつもの上りの艇速と角度に。
今まで近くを走っていた艇があっという間に前に・・・。
さっきまで一緒に走ってたのにーさようなら〜。
あとは孤独ないつものレース展開となり、交代で舵を握りレース中なのに昼飯を食べながら、まだ終わっていないのに反省会がはじまった。
でも後ろを見ると2杯まだいる。もしかしたらドベを脱出できるかもしれない。
フィニッシュラインが見えてきた。振り返ればすぐ後ろに1パイ近づいて来ている。「あの船より先にフィニッシュするぞ!」船上燃え上がったその時!
その船はセールをシバーさせジブを巻き取り始めた。
「えっ、まさか???」「レース旗上げてる?」「いや、見えないよ」「と、言うことは・・・・」
やがてメインも下ろし、エンジンをかけて我々を尻目にゴールとは別の方向に。つまり、レース艇ではなかったわけね。面白がってただ一緒に走っていたモーターセーラーだったのだ。
と言うことは、後ろにはあと1艇。かなり遠くてレース旗が上がっているかはわからない。
モヤモヤした気持ちを抱きながら、最後は五明氏が舵を握ってフィニッシュ。みんなやったーと笑顔。
その瞬間、ホーンがプワァーと鳴った。えっ?ホーンってことは・・・ラストフィニッシュ????
思わず本部船に尋ねると、「いえビリではありません」
するとフォルタレーザの船上で再び歓声とガッツポーズが交錯した!!
こうしてフォルタレーザの今年の目標『ビリ脱出!』は新年早々達成されました。さらに「もしかしたらレーティングでさらに上を望めるかも?」と、この日は新年初レースと言うことで三崎神社(?)から2人のイケメン神主さんがやって来て航海安全のご祈祷付きのレセプションが開かれた。
ご祈祷、餅つき、焼きそば、唐揚げ、豚汁などが無料で振る舞われ(レース参加費5千円は払っていますが)いよいよ成績発表。
もちろん我々は上位に呼ばれることはなかったのですが、成績表が配られ見てみると・・・なんとビリから4番目!後ろを走っていた1艇の他にOCSが2艇。
つまりリコールして戻らなかった艇が2艇いたって言うこと!
ドベ4はまさに快挙?!!!
ふぁふぁふぁ、正義は必ず勝つ?!!!
次はオーナーを乗せて、ビリ脱出!
そして夏には伊豆大島クルージングが待っているのだ!!
レポート バウマン・カトー